おや? 鷹が飛んできた。

 離宮の外廊下を歩いていたシャナはアーチ型の窓から外を見る。

 窓の形に穴が空いているだけで、ガラスなど、はまっていない窓だ。

 舞い降りた鷹はその窓枠に止まると、シャナに向かって鳴く。

 シャナが、
「伝令鷹か……。
 アローナ様?」
と呟き、鷹の脚についている書簡を取っていると、後ろから声が聞こえてきた。

「なんだそれは」

 無駄に美しい侍女たちを従えたレオだった。