貢ぎモノ姫の宮廷生活 ~旅の途中、娼館に売られました~

「そういえば、アハト様は何故この中に混ざらなかったんですか」
と倒れているレオ寄りの貴族たちを見ながらアローナは、またクイ、と杯を開けながら問う。

「その男はどっちつかずで迷っている間に出遅れたのだ。
 ジンが私を追い落としたのちも、私にコンタクトをとってくるものはたくさんいたのに」

「きっと最初からジン様派だったんですよ」
とアローナがクーデターの濡れ衣を着せると、ええっ!? とアハトは叫んでいた。

 そんな二人の様子を見て、レオは笑っている。