これは……と、みな、ごくりと唾を飲み込み、見つめた。
色とりどりの花が次々と花開いていく玻璃の茶器の横で、ジンが巻物状の書簡を広げるのを。
レオ様からの書簡。
娼館で得た情報のことだろうか、とアローナは訝しむ。
いやいや、そんなもの簡単にこちらに渡してくるとも思えない。
実は知らない間に、レオ様、軍備を整えてらして、宣戦布告をしてきたとか。
立派な文字で書かれているらしい書簡をアローナも覗き込んだが。
しゃべれても文字の方はまだよく読めない。
ジンがろうろうとした声でそこに書かれている文字を読み上げてくれた。
「美女千人と酒樽千個を送れ。
さもなくば、暴動を起こす」
みなが沈黙し、読んだジンも沈黙した。
「……危険な敵国より、まずこいつを攻め滅ぼすべきだな」



