貢ぎモノ姫の宮廷生活 ~旅の途中、娼館に売られました~

「面白い出し物を見られたから、満足だ」

 いや、出し物はなにもしてませんけどね、と思ったとき、レオはこちらを向き、

「アローナよ。
 ついでに、なにか芸事でもして、私を楽しませろ。

 今日はそれで帰ってやろう。

 見事であったら、しばらくジンには手出しをすまい」
と言ってくる。

「わかりました。
 では、カーヌーンを」

 アローナの言葉に、ひっ、とアハトが息を呑む。