「姉ちゃん!」 すごい勢いでドアを開け、陽人が帰ってきた。 「陽人、お帰りー」 「ただいま。って、姉ちゃん、それどころじゃない」 「どうしたの?陽人」 「あいつら、何なの?」 「あいつらって?」 「今日姉ちゃんとぶつかった三年の女とバスケ部の男」 「バスケ部の男?」 「前に姉ちゃんが体育館の階段でコケた時に助けてくれた人だよ」