お日さまみたいな温かい君に包まれて

前の人からプリントをもらい、後ろに回していく。

内容は、今勉強しているところの英単語の問題が書かれた紙が2枚と、罫線が引かれただけの紙が2枚。

後者は英語以外の教科でもいいから全部埋めろとのこと。


今日数学で間違えた問題があったから、それで埋めるか。あとは漢字を書こう。

よし、まずは英語からっと……。



「いっ……て!」



教科書とノートを出そうと、一旦プリントをまとめていると、指先にピリッと痛みが走った。

手を見ると、右の人差し指にじわっと赤い線が浮き上がっている。


やっちまった……まぁ、そのうち治るだろ。


しばらく放置して勉強してたけど、ちょうど傷の部分にペンが当たってヒリヒリしたので、結局絆創膏をもらいに行くことに。



「失礼しまーす、絆創膏くださーい」



少し声を抑えて保健室のドアを開けるも、先生の姿がない。

飯食いに行ってるのかな?



「んー……? 清水くん……?」



長椅子に座ろうとした時、ベッドのほうから名前を呼ぶ声が。

聞き覚えのある声。

閉まっているカーテンをそっと開ける。



「雪塚さん……⁉」

「やっぱり清水くんだ~。おはよ~」



ベッドにゴロンと寝転んだまま挨拶した彼女。

教室にいないなと思ったら……保健室にいたの⁉