お日さまみたいな温かい君に包まれて

のどを潤しながら、会話が弾む2人を横目で確認。


そういえば、雪塚さんも頭良かったっけ。確かクラスで2番だった気がする。

だとすると、東馬のファンというより、単に優等生仲間ってだけなのかも。



『あ、そうだ、雪塚さん聞いて! この前景斗と遊んだんだけど……俺の服見て何て言ったと思う?』



スマホを取り出して雪塚さんに見せた東馬。


多分見せているのは、先週末に遊びに行った時に撮った写真だろう。

俺はその時モノトーンの服で、東馬は上がカーキのシャツに、下が茶色に近いオレンジ色のパンツだった。


趣味で服を作ってるだけあって、オシャレだなと思ったのだが……。



『ニンジンみてーだなって言ったんだよ⁉ 酷くない⁉』



どうしても色の組み合わせがニンジンにしか見えなくて、つい口を滑らせてしまったのだ。

もちろん、めちゃめちゃ怒られた。



『秋っぽいなでいいのに、ニンジンって……』

『ごめんって。悪気はなかったんだって』



再度謝り、雪塚さんに視線を移すと……あれ? 震えてる?



『ニンジン……フフフッ』

『ちょっと、雪塚さん⁉』

『ごめ……アハハハッ!』