お日さまみたいな温かい君に包まれて

案内看板の後ろに隠れ、そっと様子をうかがうと、裏口からもう1人出てきた。


あ! 梅ちゃんだ!


彼女も休憩に入ったのか、缶ジュースを持っている。


いつもクールな梅ちゃんだけど、休憩中は力が抜けて、ちょっと柔らかい表情になるんだよな。

まぁ、先輩はちょっとどころか、デレッデレのゆるんゆるんになってるけど。



彼の存在に気づいた梅ちゃんが、控えめに笑って頭を下げた。


あー、ちょっと気まずそう。


竹村先輩は、俺よりも交友関係が広くて話が上手い。

その上オシャレで顔も整っているから、遊び人な印象を持たれがち。


だけど、仕事では要領が良くて対応が丁寧で、周りの人達から信頼されている。


本当は後輩思いでめっちゃ優しいのに、口調が軽いから、なかなか梅ちゃんに意識してもらえない。

切ねぇ……。


……って、道草食ってる場合じゃねぇ!
暑い中待たせてるんだから早く戻んねーと!


園内を歩くお客さん達の隙間を小走りで駆け抜ける。

目印の大きな木が見えてくると、速度を落とし、額にかいた汗をタオルで拭った。


乱れた呼吸を整えてベンチへ向かう。

あれ? 誰かと話してる……?