「ねぇ……その服、前に浴衣と一緒に買ってた服だよね?」
「そうそう! 遊園地の雰囲気に合いそうだったから着てきちゃった」
今日のコーデは、以前デパートで購入した、ボタニカル柄の白いシャツ。
雪塚さんが俺に似合うほうを選んでくれて即決した服だ。
下は動きやすいよう、紺色のゆるめのパンツをチョイスした。
ちなみに、帽子は雪塚さんと同じ白いキャップ。
ブランドは違うけどお揃いだ。
「ピッタリだね! 清水くんって、派手な服もシンプルな服も似合うよね。羨ましいな」
「えへへ、ありがとう」
確かに、原色とか蛍光色よりも、今着てる淡い色のほうが似合いそう。
だけど、雪塚さんの顔立ち的に、ワインレッドとか深緑とかの大人っぽい色も似合うと思うなぁ。
色が白いから赤リップとか映えそう……。
「ねぇねぇ、着いたら何から乗る?」
「あっ、あぁ、一応回る順番考えてきたんだ」
「え! ありがとう!」
予定表を書いたメモ用紙をバッグから取り出して渡す。
いかんいかん、これから遊園地デートの時間なんだから。妄想の世界に行っちゃダメだ。
行くならデートが終わった後にしろっ。



