お日さまみたいな温かい君に包まれて

──キーンコーンカーンコーン……。


放課後を告げるチャイムが鳴り響いた。

今日も午後から三者面談なため、午前中授業だったのだ。


生徒達が一斉に教室を出ていったので、昇降口が混むだろうと思い、少し時間を置いて教室を後にした。



「あっ、清水くん」



下駄箱で靴を履き替えていると、雪塚さんに声をかけられた。



「良かったら……途中まで一緒に帰らない?」

「う、うん……もちろん」




雪塚さんの可愛いお願いを断れず、一緒に下校することに。


……気まずい。


校門を出てから、ずっと無言が続いている。

いつもはたわいもない話をベラベラ話すのに、今日は上手く言葉が出てこない。


せっかく誘ってくれたんだ、なんか話さないと。
このままじゃ会話なしで別れてしまうぞ。



「…………昨日はごめんね」



信号待ち中、前を向いたまま彼女がポツリと呟いた。

信号が青に変わり、横断歩道を渡り終えると。



「気……遣わせちゃって、本当にごめん。ちょっと……ケンカ、しただけだから……」

「雪塚さん……?」