褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

2日後のお昼過ぎ。

可南子と一緒にバスに乗り、待ち合わせ場所である猫カフェの近くのコンビニへ向かう。



「実玖が緑の服着てるの初めて見た。似合うね!」

「ありがとう。一昨日、部活の先輩と出かけて選んでもらったの」



まだスムーズにお礼は言えないけど、一緒に雪塚先輩も褒められたのが嬉しくて、少し口元が緩んだ。

着てきて良かった。



「家族からも何か言われたでしょ。実玖ってあまり色物着ないしさ」

「うん。お兄ちゃんは出かけてたから言われてないけど、親からは『お~珍しい!』って言われたよ」



可南子と雑談を楽しんでいたら、あっという間に停留所に。

猫カフェも気になるけど、須川くんがどんな服でやって来るのかが気になる。


優等生のイメージがあるから……シャツにベストとかのシンプルな格好かな?



「あれ須川じゃない? おーい!」



コンビニに向かうと、既に外で須川くんが待っていた。

可南子と一緒に手を振る。


青のチェックシャツに黒のパンツの予想通りのシンプルコーデ。

かっこいいなぁ。立ってるだけでも様になってる。


たわいもない話をしながら猫カフェへ向かう。



「須川、ここに来るまで何もなかった? ナンパとかされてない?」

「アハハッ、何それ〜」