褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません





「いらっしゃいませ~」

「キャラメル味と塩味をひとつずつ下さい」



文化祭当日。

カウンターで店番をする可南子の声を耳にしつつ、その裏でポップコーンを混ぜて容器に入れていく。

私達1年2組は、ポップコーン屋さんをすることになった。



「清水さん、次はこれ混ぜて」

「はいっ」



先生が手元の容器に出来立てのポップコーンを入れた。

火傷に気をつけて、味が均一になるよう混ぜていく。

ちなみに、今混ぜているのはキャラメル味。


マスク越しに甘い香りが漂って……食べたいけど、今は我慢。

ショーの準備が12時からだから、お菓子よりもまず先にお昼ご飯を食べないと。




「お疲れ様~」

「お疲れ〜」



空腹と熱気に耐え、ようやく自由時間に。

可南子と空き教室の席に座り、隣のお店で買った鶏の唐揚げと、兄のクラスのお店で買ったメロンパンを口にする。



「顔こわばってるね。緊張してるの?」

「うん……」



教室から窓の外を眺める。

中庭だけでも大勢の人がうじゃうじゃ。

チラッと見たけど、体育館にもたくさんの人が座ってステージを見ていた。