褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

えええ⁉ てっきりヤンチャな男子達がケンカしたりして暴れているのかと……。

当時から女の子達と仲は良かったらしいけど、内心ビクビクしながら接していた時期もあったんだそう。


男子の世界と女子の世界の差、激しすぎない?

同じ中学だった須川くんも気の毒だ……。



「大変でしたね……」

「まぁ、最初の頃はね。指導が厳しくなってからは問題児も減っていって、今は穏やかになってるみたい」



すごいなぁ。

何度もフラれて、恐ろしい裏側を知って。
女子が苦手になるのもおかしくないのに。

最初に比べたら、だいぶ男子に慣れてきたけれど、まだ先輩のメンタルの強さには到底及ばない。


だけど──。



「あの……文化祭が終わったら話したいことがあるんですけど、時間ありますか?」

「うん。大丈夫だよ」



自信がない自分も、引っ込み思案な自分も、もう卒業するんだ。



「ちょうど俺も、実玖ちゃんに渡したい物があるから」



聞き返す暇もなく、西尾先輩は「楽しみにしててね!」と短く返事をして走り去っていってしまった。

渡したい物って何だろう……?