褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

翌日の放課後。

西尾先輩から話があるとのことで、昨日に続き、中庭へ。


美優紀さんにケガのことを伝えたら、来週の木曜日から練習を再開することになった。

早く練習したいけど、まずは治すのが先。しばらくはリハビリに専念しよう。



「あっ」



校舎から出てきた西尾先輩の姿が目に入り、ゆっくりと立ち上がって頭を下げた。



「お疲れ様です」

「お疲れ様。足は……どんな感じ?」

「まだ痛みはありますけど、昨日に比べたら少し和らぎました」

「良かったぁ……」



返答すると、先輩はホッとしてその場にしゃがみ込んだ。

昨日、兄と草山先輩から話を聞いて、ずっと心配していたらしい。


症状を伝えたところで本題へ移る。



「もう噂で知ってると思うけど……俺も昔、フラれたことがあって……」



告白されて付き合ったけど、彼女が自分のファンにいじめられて、1ヶ月で別れを切り出されてしまった。

自分のせいで彼女を苦しませたくなかったため、女の子とは交際しないようにしていたんだと話してくれた。



「実玖ちゃんが小山先輩の話をしてくれたように、いつか自分も話さないとって思ってたんだけど……遅くなってごめんね」

「いえ……話してくれてありがとうございます」



その表情から、悲しさと寂しさと悔しさが伝わってきた。

当時の情景が目に浮かんで、胸がギュッと絞めつけられる。