褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

学校に通えなくなるレベルの酷いいじめがあったらしいから、毎日ヒヤヒヤしながら過ごしていたのかもしれない。

そんな環境で孤立なんてできるわけないよね。



「でも、東馬のことが好きなら、悪口は言わないでほしかった。告白されたとはいえ、その子と付き合うことを選んだのは東馬なんだし」



兄の言う通り、言いたくないなら同調しなければいいだけ。

けど、そういうふうに考える余裕もなかったのだろう。


悪口は良くないけど、当時の草山先輩の気持ちを考えると、あまり責められない。



「ねぇ、先輩の元カノさん達って、今どうなってるの?」

「あー、別れてから1回も会ってないって言ってたからなぁ。連絡先も知らないみたいだし」



そっか……疎遠になっちゃったんだ。

どんな人だったのかはわからないけど……西尾先輩が選んだ人だから、きっと素敵な人だったんだと思う。


心の傷が癒えて、元気に過ごしているといいな。


すると、隣からクククッと笑い声が聞こえてきた。



「……何がおかしいの」

「いや……好きな人の元カノを心配する人、初めて見たから……」

「い、いいでしょ別に!」



言い返すも、ツボにはまっている様子。

さっきのしんみりした空気は一体どこへやら。
もう、本当空気読まないんだから。