褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

「あ、お兄さん来ちゃった。じゃあ私はこの辺で」



兄の姿が見えると、草山先輩は再び深々と頭を下げて去っていった。

さっきの言葉が気になるけど……穏便に済んだみたいだし。いいのかな……?







「そうか。平和に解決できたか」

「うん」



兄と2人で帰路に就く。


話によると、直接謝りたいと懇願されたのだけれど、また嫌がらせをするんじゃないかと心配で、本当は会わせたくなかった。

でも、「短時間だけ」と言われて、渋々承諾したんだって。



「実玖は東馬の元カノの話は知ってる?」

「うん。クラスの女子から聞いたよ」

「そうか。なら話は早いか。実は昼休みに、そのことで草山さんと話したんだ」



中学時代、西尾先輩と付き合った子達がいじめに遭った話。

草山先輩も同じ中学だから、当時いじめがあったことは知っているはず。

彼女達がどんな風にいじめられていたのかを聞いたのかと思いきや……。



「睨んで言いがかりをつけたあげく、ケガさせたわけじゃん? だから失礼も承知で、『もしかして、いじめに加担してた?』って聞いたんだ。
そしたら、『直接手は出してないけど、悪口は言ってた』って。仲間外れにされるのが怖くて、無理して言ってたんだってさ」



その話で、先程草山先輩が口にしていたことがようやく腑に落ちた。

汚れてるってそういう意味だったのか……。