褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

おかげで、今もクラスの雰囲気は良好。

勝手な思い込みかもしれないけど、須川くんは人や場の空気を癒す力を持っているんじゃないかな。


今だって、こうやって話してるだけでも、足の痛みが少し和らいだ気がするし。



「あのさ……草山先輩と何かあった?」



しばらく談笑した後、神妙な面持ちで尋ねられた。

どうして先輩の名前が……?
須川くんは職員室にいたから会っていないはず……。



「急にごめんね。職員室に行く途中、草山先輩とぶつかったんだ。それで俺の顔見た途端、この世の終わりかってくらい血相変えて走っていっちゃって。何かマズいことでもあったのかなって……違ったらごめんね!」



返す言葉が見つからず黙り込む。

あれ? 須川くんって天然じゃなかった? なんでこんなに鋭いの?



「もし、悩みとか困ったことがあるなら、言える範囲でいいから話してほしい。大好きな友達が苦しんでるのはツラいから……」



ジワリと目頭が熱くなる。

そんな優しくて真っ直ぐな眼差しを向けられたら……隠し通せないよ。



「……須川くんの言った通り、さっき、草山先輩と話したんだ」



涙がこぼれそうになるのを必死にこらえ、渡り廊下での出来事と、以前トイレで言いがかりをつけられて睨まれたことを伝えた。