褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

腕を振り払われた瞬間、お尻と足に強い衝撃が走った。

ズキズキと襲う痛みに耐えつつ顔を上げる。



「どうして……どうしてあなたなの……? 私のほうがずっと好きだったのに……」



震えながら涙を流す草山先輩。


あぁ、やっぱり西尾先輩のことが好きだったんだ。

中学の頃から想い続けてきたのなら、突然現れた私を目の敵にするのも無理はない。



「……あなたばっかりズルい」

「待ってくださ……っ!」



走り去る彼女追いかけようとしたが、ズキッと激しい痛みが右足首を襲った。


嘘……っ、まさか捻った……?


誰いない渡り廊下でポツンと1人。

誰かに連絡しようとしたけれど、手ぶらで来たことに気づき、頭を抱える。


この渡り廊下は被服室とは反対側にある。その代わり、保健室からは比較的近い。

ここからだと、北館に行って階段を下りればすぐだ。



「うっ……」



痛みに耐えながら1段ずつ階段を下りていく。

あと少し、あと少し……。


やっとの思いで保健室に到着。

したのもつかの間──ドアにかけられたプレートを見て愕然とした。