「いえ……全然」
不気味なくらいニコニコしている草山先輩。
思わずゾワゾワッと鳥肌が立つ。
それはもう、私をひるませて潰そうとしているのかと、作戦を疑ってしまうほどに。
「単刀直入に聞くから、正直に答えてね。夏休み、西尾くんと何したの?」
淡々と放たれた質問に目を丸くした。
え? 夏休みの話?
「あ……ファッションショーで着る服のコーディネートを相談するために、一緒に出かけました。あとは、兄と雪塚先輩と4人でご飯を食べに行きました」
嘘をついても見抜かれそうだったので、包み隠さず全部話した。
しかし──。
「まだ他にあるでしょ。家で何話したの?」
「えっ……?」
反応を見る限り、西尾先輩が私の家に泊まったことを知っている様子。
そう言われても、ずっと宿題の話で盛り上がってて、1人だけ年下だったからほとんど聞き役だったんだよね。
唯一話したのは……。
「兄が雪塚先輩にゾッコンだって話をしました」
「ふーん……嘘じゃなかったんだ」
説明すると、納得した様子で頷いた。
ん? この話知ってたってこと?
じゃあどうしてわざわざ呼び出したんだろう。
西尾先輩の話が本当かどうか確かめたかっただけ、とか……?



