褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

「あの……?」

「あっ、ごめん! 可愛すぎて見惚れてた。すごく似合ってるよ」



照れを隠すように早口で答えた先輩だったけど……幻聴だったかな?

今、「見惚れてた」って聞こえたような。


視線を感じて周りを見ると、部員やモデル役の生徒がニヤついた顔で私達を見ていた。


どうしよう、もしかしてさっきの聞かれてた⁉


あぁもう! 先輩のバカ! これじゃ否定した意味がないじゃないですか!

噂されてるのわかってるはずなのに、一体何考えてるの……⁉


すると、頬を赤らめている西尾先輩の背後にぬっと人影が。



「西尾く~ん、私の可愛い後輩を困らせないでくれるかな~?」

「わぁぁぁ‼ 雪塚さん⁉」



悲鳴を上げた西尾先輩を、雪塚先輩は先程と同じ圧力強めの笑顔で見つめている。

もしかして、助けてくれた……?



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「モデルウォーキングには慣れた?」

「はい、だいぶ慣れてきました」



草山先輩に着替えを手伝ってもらいながら会話を交わす。



「そのドレス、すごく似合ってる。さすが西尾くんが選んだだけあるね」

「あ……ありがとうございます」