褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません


「えっ……この服俺が加工したから……」

「あっ……すみません!」



うっわ、最悪。心の声漏れてた。


黄色の布地に色とりどりの花。
今着ているのは、西尾先輩に初めて見せた絵とそっくりなドレスだ。

他にもドレスの絵はあったはずなのに……気に入ってくれたんだな。嬉しい。



「ありがとうございます。絵に描いたまんまでビックリしました」

「フフフ、可愛い。気に入ってくれて良かった」



「似合ってるよ」と三日月スマイルで褒められて、心臓がバクンと高鳴る。


っ……人が大勢いる前でそれは心臓に悪いですって!
あと、また可愛いって言いませんでした⁉



「そうだ、1回このまま廊下歩いてみようか。ドレスで歩く練習もしたほうがいいし」



すると今度は、目の前に手が差し出された。


これは……エスコートするよ、みたいな?

ありがたいけど、ただでさえ噂されてるのに人前で手なんて繋げないよ!



「……もし廊下に誰かがいたら、ネタバレしませんか?」

「あぁ、それは平気。この階の教室、全部鍵閉まってたから。誰も来ないよ」



そうは言っても……忘れ物した人とか、見回りする委員会の人とかが来るかもしれないし……。