褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

帰宅後、クローゼットからスカートを取り出し、全身鏡の前で合わせる。


白いトップスのほうが夏っぽくていいかも。
なるべく腕が隠れる、袖が長いTシャツにして……。
靴はたくさん歩くかもしれないからスニーカーにしよう。

あとは髪型……どうしようかな。



──コンコンコン。



「お兄ちゃん、ちょっといい?」

「はーい、何?」



雑誌やネットで調べてみたものの、どうしても決まらず、助けを借りることにした。

ドアの隙間からひょこっと顔を出した兄に尋ねる。



「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、男子はどんな髪型の女子が好きかな?」

「うーん、そうだなぁ……今の季節ならアップヘアかな。涼しそうだし」



アップヘアなら、お団子かポニーテールかな?
高い位置で結んだほうが涼しそうでいいかも。

すると……。



「お団子もポニーテールも可愛いけど、サラッサラのストレートヘアとか、ふわっふわの巻き髪も可愛いよなぁ。あぁでも、ハーフアップも捨てがたい! あとは……緩いみつあみとか……」



目の前にいる妹をよそに、頬を赤らめてペラペラと話し出した。

今、誰を想像しているのかが手に取るようにわかる。



「……ありがとう」



妄想の世界に行っている兄にボソッとお礼を言い、私は静かに自分の部屋に戻った。