褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

「なるほど。他に希望はある?」

「えっ、いいんですか……?」

「うん! モデルさん全員に聞いてるから! 遠慮しなくていいよ!」



一応、モデル役の生徒にもざっくりと希望は聞いた。

ただ、実玖ちゃんはデザインも提供してくれたから、なるべくなら希望は通してあげたい。



「系統は特にないです。色なら……白が混ざったような膨張色が希望です」



そうだった。実玖ちゃんも景斗と同じように体型を気にしているんだったっけ。

雑誌で着痩せコーデの特集はよく目にする反面、着太りコーデの特集は見たことがない。


ダボダボの服を着たとしても、一歩間違えたら、部屋着とかパジャマみたいにだらしなく見えちゃうからなぁ。



「すみません……無理がありますよね」

「ううん、大丈夫。任せて」



とは言ったものの、このパターンは初めてだから全く想像がつかない。

着痩せコーデの逆をイメージすればいいんだろうけど……難しいな。一応お母さんに聞いてみるか。


──ブーッ、ブーッ。


スマホの振動音が聞こえ、バッグから出すと、画面には景斗の名前が表示されていた。

せっかく楽しんでたのに。こんな時に何だよ。


彼女に断り、店の外に出て通話ボタンを押した。