褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

「お願い! 言える範囲でいいから教えて!」

「えー……どう言えばいいかな……」



まるで神頼みをするかのように、手を合わせて必死に頼み込む。


このままじゃ、モヤモヤしたまま夏休みを迎えてしまう。

何か悪いことをしてしまったのであれば、夏休みに入る前に謝りたい。


すると、彼女はチラッと周りを見渡し……。



「西尾くん、学校で目立つから、もう少しおとなしくしてくれたら助かるかな」

「……へ?」



どういうこと?

目立つ? おとなしく? 何これ、クイズ?



「俺、そんなにうるさかった……?」

「全然。うるさいのは声じゃなくてオーラかな」

「オーラ⁉」



初めて聞く表現に思わず大声を上げた。

えええ……俺と一緒にいると暑苦しいとか?



「もうちょっとヒントちょうだ……」

「何話してるの?」



俺の声に被せるように景斗が口を挟んできた。

しまった。さっきの大声で気づかれたか。



「んー? 清水くんには言えない話」

「何それ⁉ おい東馬、どういうことだよ」

「いや、あの、内緒話ってわけではなくて……」



雪塚さん……! その言い方はやめてよ……!

実玖ちゃんが俺のせいで元気がないって、シスコンの景斗に言えるわけがない!