褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません





「雪塚さん、ちょっといい?」

「ん? どうしたの?」



朝のホームルームが終わった後、近くに景斗がいないかを確認して雪塚さんに話しかけた。

教室では元気だった実玖ちゃん。
今度は部活動での様子を尋ねる。



「実玖ちゃんのことなんだけど……元気だった?」

「うん、元気だったよ。先週、一緒に似顔絵描いて盛り上がったんだよね」

「えっ⁉」



同じ放課後なのに、元気度が違う……⁉



「雪塚さん、それ本当? 空元気じゃなくて?」

「本当だよ。西尾くんには元気がなさそうに見えたの?」

「うん……」



視線を下に落とす。


大好きな絵は楽しんでいる。

……もしかしたら、モデルに加え、デザインまで頼まれたことに負担を感じているのかも。
だから言えなかったのかな。



「俺が無理矢理頼んだせいか……」

「いや、それは違うよ。実玖ちゃん、嬉しそうに服の話してたから」

「じゃ、じゃあなんで⁉」

「それは……」



バンと机を叩いて迫ると目を逸らされた。

この反応は、何か知ってるな……?