褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

ペラペラ話し続ける兄に頭が混乱する。

チャンス⁉ 応援⁉



「ちょ、ちょっと待って⁉ 私、西尾先輩が好きって一言も言ってないよ⁉」

「え? 違うの? さっき付き合ってないって言ったら、良かったって顔してたから、好きなのかと思った」



うぅっ、やっぱり出てたんだ。

確かにホッとはした。けど……。



「西尾先輩のことは、好きというより、尊敬してるだけだよ」



最初は、文武両道で、容姿と才能に恵まれた、自分の魅力を自覚している学校のアイドルだと思っていた。

しかし、接していくうちに、本当はすごく真面目で意思が強く、兄のために服を1から作るほどの友達思いで、とても優しい人だと知った。


惚れたというよりも、人間性に惹かれたと表すほうがしっくりくる。



「ふーん……。まぁとにかく、草山さんは独占欲の塊だから、東馬と話す時はマジで気をつけろよ?」

「う、うん」

「あと、前にも言ったけど、何かあったら1人で抱え込まないで、すぐ俺か東馬に言うこと。わかった?」

「はーい。お兄ちゃんも頑張ってね」

「……ん」



鋭い眼光で再度念押しされ、溜め息交じりに返事をした。

本当、過保護だなぁ。

お互いに人間関係が上手くいくよう応援し、それぞれの部屋に戻った。