父が花瓶を投げたのだ。

あーあーやっちゃった…

そうだよね。カップが床に落ちたままじゃ邪魔だもんね。

私が気付いていればこの花瓶だって投げらて壊れることもなかったし、中に飾ってあった花だって…

花瓶に飾ってあった花は割れた花瓶の破片が刺さっていてとてもじゃないけれどきれいとはいえなかった。


目から涙が溢れそうになるけど必死に目を見開いて我慢する。


急いでほうきとちりとりを取ってゆか一面にちらばったガラスの破片と花びらを集める。


コーヒで汚れた床は雑巾で拭き取った


早急に終わらせれば


「申し訳ありませんでした」


小さい声だけど必死に謝って部屋を出る



私のしている事は使用人みたい

いや召使いみたい…

それともそれ以下?


でも私は使用人でも召使いでもない





この家の長女なんだ


なんでこうなっちゃったんだろ…