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葬儀場には大人の人たちばかりが集まってきていて、あたしと里香は一瞬場所を間違えたのではないかとたじろいだ。
「来てくれてありがとう」
行き場をなくして立ち尽くしていたところに江藤君が声をかけてきてくれたので、救われた。
あたしと里香は香典を渡してから江藤君と向き合った。
「大人ばっかりだからビックリしただろ」
江藤君の言葉にあたしは左右に首を振る。
「そ、そんなことないよ」
「前にも言ったけど、真央は学校に行っていなかったんだ。だから友達は少ない」
そう言って江藤君が視線をやった先を見ると、3人の女の子が立っているのがわかった。
みんな同じ中学校の制服を着ている。
「あの子たちは小学校時代から仲がよかった子たちだ」
説明されて、あたしはあいまいに頷いた。
こういう話をするときどういう反応をすればいいのかわからない。
「ちょっと、向こうへ行こうか。話がしたいんだ」
江藤君は沈んだ声でそう言い、葬儀場の外へと歩き出したのだった。
葬儀場には大人の人たちばかりが集まってきていて、あたしと里香は一瞬場所を間違えたのではないかとたじろいだ。
「来てくれてありがとう」
行き場をなくして立ち尽くしていたところに江藤君が声をかけてきてくれたので、救われた。
あたしと里香は香典を渡してから江藤君と向き合った。
「大人ばっかりだからビックリしただろ」
江藤君の言葉にあたしは左右に首を振る。
「そ、そんなことないよ」
「前にも言ったけど、真央は学校に行っていなかったんだ。だから友達は少ない」
そう言って江藤君が視線をやった先を見ると、3人の女の子が立っているのがわかった。
みんな同じ中学校の制服を着ている。
「あの子たちは小学校時代から仲がよかった子たちだ」
説明されて、あたしはあいまいに頷いた。
こういう話をするときどういう反応をすればいいのかわからない。
「ちょっと、向こうへ行こうか。話がしたいんだ」
江藤君は沈んだ声でそう言い、葬儀場の外へと歩き出したのだった。