江藤君はその直後顔をクシャクシャにゆがめていた。
そして獣の咆哮のような声で鳴き始めたのだ。
待合室に響き渡る泣き声に数人の患者さんたちが驚いて振り向いた。
それでも江藤君の嗚咽は止まらない。
あたしは江藤君の隣に座り、その体を抱きしめていた。
どうにかしてあげたいという気持ちでいっぱいで、気がついたらそうしていた。
「真央が……真央が!」
江藤君が必死でなにが起こったのか伝えようとしてくれている。
あたしは何度もうなづいて、そして江藤君の背中をさすった。
やっぱり、真央ちゃんは亡くなったんだと理解できた。
立っている里香が肩を震わせて泣き始めたから、あたしも目の奥がじんじんと暑くなってきた。
たった一回あっただけの真央ちゃんだけど、病気だとは思えないくらい前向きで、真っ直ぐな子だった。
真央ちゃんなら絶対にお医者さんになれると思っていた。
でも、それはもう叶わない夢なんだ。
2月5日。
江藤真央ちゃんは死んだ。
でも……あたしはこの事実をループに気がつくまで知らなかったことになる。
同じ学校だったのにどうしてだろう?
そして獣の咆哮のような声で鳴き始めたのだ。
待合室に響き渡る泣き声に数人の患者さんたちが驚いて振り向いた。
それでも江藤君の嗚咽は止まらない。
あたしは江藤君の隣に座り、その体を抱きしめていた。
どうにかしてあげたいという気持ちでいっぱいで、気がついたらそうしていた。
「真央が……真央が!」
江藤君が必死でなにが起こったのか伝えようとしてくれている。
あたしは何度もうなづいて、そして江藤君の背中をさすった。
やっぱり、真央ちゃんは亡くなったんだと理解できた。
立っている里香が肩を震わせて泣き始めたから、あたしも目の奥がじんじんと暑くなってきた。
たった一回あっただけの真央ちゃんだけど、病気だとは思えないくらい前向きで、真っ直ぐな子だった。
真央ちゃんなら絶対にお医者さんになれると思っていた。
でも、それはもう叶わない夢なんだ。
2月5日。
江藤真央ちゃんは死んだ。
でも……あたしはこの事実をループに気がつくまで知らなかったことになる。
同じ学校だったのにどうしてだろう?



