相手が女の子ということは、江藤君の好きな人とかじゃないだろうか?
咄嗟にそう考えて後ずさりをする。
あたしたちはいらぬところまで首を突っ込んでしまったんじゃないかと思って、焦った。
「妹なんだ」
江藤君が振り向いてそういった。
「そ、そうなんだ」
心配は無用だったようでホッと胸をなでおろす。
同時に、江藤君には妹さんがいて、しかも入院中であることがわかった。
一瞬、骨折して入院していた祖父のことを思い出して胸がチクリと痛む。
いつも元気だった人でも、入院してしまうと途端に痛々しく見えるものだ。
「真央、入るぞ」
江藤君が声をかけて白いドアを開いた。
「お兄ちゃん、今日も来てくれたんだね」
中からかわいらしい声が聞こえてくる。
「当たり前だろ? 今日は友達も連れてきたんだ」
そう言われて、あたしと里香はおずおずと病室へ足を踏み入れた。
503号室は個室になっていて、入って右手に洗面所とトイレ、そして少し奥にベッドが置かれていた。
ベッドに座っていたのは小柄で色白な女の子だった。
体はとても華奢で今にも折れてしまいそう。
だけどその目はキラキラと輝いていて、明日への希望を抱いているように見えた。
咄嗟にそう考えて後ずさりをする。
あたしたちはいらぬところまで首を突っ込んでしまったんじゃないかと思って、焦った。
「妹なんだ」
江藤君が振り向いてそういった。
「そ、そうなんだ」
心配は無用だったようでホッと胸をなでおろす。
同時に、江藤君には妹さんがいて、しかも入院中であることがわかった。
一瞬、骨折して入院していた祖父のことを思い出して胸がチクリと痛む。
いつも元気だった人でも、入院してしまうと途端に痛々しく見えるものだ。
「真央、入るぞ」
江藤君が声をかけて白いドアを開いた。
「お兄ちゃん、今日も来てくれたんだね」
中からかわいらしい声が聞こえてくる。
「当たり前だろ? 今日は友達も連れてきたんだ」
そう言われて、あたしと里香はおずおずと病室へ足を踏み入れた。
503号室は個室になっていて、入って右手に洗面所とトイレ、そして少し奥にベッドが置かれていた。
ベッドに座っていたのは小柄で色白な女の子だった。
体はとても華奢で今にも折れてしまいそう。
だけどその目はキラキラと輝いていて、明日への希望を抱いているように見えた。



