「あと、ね。男の子はあんまり好きじゃないかもしれないけど、お願いがあってね」
「えっ、なに?」
「一緒にプリクラ撮って欲しいなって……」
「プリクラ……?」
今どきスマホでカメラのアプリなんていくらでもあるし、加工し放題。
そんな中、わざわざ男子相手にプリクラ撮ろうと言い出したことに驚いたようで、慎くんは足を止めた。
「そう!二人の写真をモノとして持っておきたくて……ダメ、かな?」
先程まで小学生のように元気100%だった口調を意図的におずおずと伺うような口調に変え、上目遣いで問う。
身長差もあるからわざとらしくはない……と思っている。
さっきの"らしくない行き先"は『甘い物が苦手な慎くんのためにそこは避けたんだ!』であり。
『確かゲームセンターにたまに寄るって言ってたよね?それ以外にも慎くんが話すことは覚えてるよ!』とアピールし。
『一緒にプリクラ撮って、形のある思い出が欲しいな』と彼女からのお願い。
そして最後に極めつけの上目遣い。
うん、可愛い。最高に可愛い。
「も、もちろんいいに決まってる!」
案の定、わかりやすく動揺している。
頬を赤く染めているのは暑さのせいだけではないだろう。こちらを見つめて力強く言ったかと思うと、すぐさま目を逸らされた。



