あれから私達は精一杯、受験勉強に専念した。

時には佳奈を含めた五人で図書室で勉強したり、冬休みには補修にも行った。

正月には家族と初詣で神社へ行き、合格祈願をした。

目指す高校は私と美華吏と七生はコスモス高校、あとの二人はそれぞれ別の高校へ行ってしまう。

あと何ヵ月したら毎日のようには会えなくなってしまう人もいる。卒業への日が近づく度、その寂しさは増していった。

そんな中でも迎えた受験日。重たい不安とちょっぴりの自信を抱えながら私達は受験する高校の校門をくぐる。

コスモス高校の偏差値は六十五。最近のテストでは八十点ぐらいを多くとっていた。だから充分に受かると思う。

試験は五教科の筆記テストと面接だ。苦手な英語では、文を作る問題が出てきて頭を抱えたが、なんとか解けた。

その一方で、得意な数学は空白がひとつだけ残り、どうしてもわからなくて悔やんだ。

面接では、何度も陽果達と練習したおかげで緊張はあったものの、自信を持って質問に答えることができた。

そして迎えた合格発表の日。空には雲がたなびいていた。

「清加、美華吏ー。起きて」

一階から母がそう言い、私は目を覚ます。まだ少し眠気があるが、合格発表ということでわくわくしている。