「あ゛ぁ」


疲れた。
ただ食堂に座っていろいろな人と挨拶をしただけなのに、疲れた。

私は飛空艇の甲板に出た。空気を吸いたかったのだ。
食堂は夕方から夜になる頃には、しっかり酒臭かった。


「はぁ……キレイ」


夜空は美しい。
満天の星空に浮ているという状況に、あまり感動できない程度には疲れている。

本当に、変な人ばっかり。

手すりにつかまって風を浴びた。
どこを見ても星空だ。右も左も、上も、下も。

目を閉じて風を感じてみる。
深呼吸を繰り返して、今日あった出来事を思い返してみた。