キミとセクシャルを越えて。

恋愛(ピュア)

花咲 。/著
キミとセクシャルを越えて。
作品番号
1629536
最終更新
2022/08/12
総文字数
11,420
ページ数
25ページ
ステータス
未完結
PV数
327
いいね数
0
突然だった。

“ 好きです ”

そう、言われた。
私より全然若そうな男の子に。

冗談だと思った。

《へっ?え、えーっと…
キ、キミ…イ…イケメンだね。
私、イケメン苦手なんだ。なに考えてるか…
分かんない…っていうか…あはは…
じゃ、そ、そういうことで。
あ、ありがとうね。》

少し笑顔を歪ませながら、
カレの告白を断った。
こんなおばさん相手に…?
疑問しかなかった。

そして、彼に背を向け、
早歩きで、その場を去った。

が、歩きながら

ー こんなチャンス二度とないかもしれない…
いいのか、いいのか… ー と、
内心、動揺と後悔している自分がいた。


いやいや、ないない、これは、夢だ。
夢に決まってる、これが正解だ。うん。

私は、自問自答を繰り返し
どうにかこうにか、自分を納得させた。


時は流れ、数日後、
同じ場所、同じ時間。瓶底眼鏡に
よれよれの服を着た男の子が現れた。

そして…

“ 好きです。” 

こないだとは一変。
地味でおとなしそうな男の子。
…のように見えたが、
よく見ると、こないだのカレだった。

私は驚いた。

《え。キ、キミ…!?な、なんで…
いやいや、あ、あの…失礼かもですが、
し、しつこいのも嫌い…なんです。ね。
ごご…ごめんなさいね。》

そう言い放ち、すぐさま立ち去った。

もう、さすがに…

そう思っていた。


その二日後、
また、初めの姿で、目の前に現れた。

“しつこくてごめんなさい。でも…その…”

モゴモゴと話すカレに
私は、間髪いれずに

《なに…これ?罰ゲーム?私に
誰かコクってこいって?
そう…いう…やつ?これ?》

私は、呆れと怒りすら感じ
少し、声を荒げてしまった。

“…っち、違!違います!ただ…た…
《もう、いい!なんなの…》

私は怒り狂っていた。
(…年の差、ありすぎだってば!)

カレの言葉に
耳も傾けず、立ち去ろうとした。

“あ、あ、あなたが…!
初めてなんです!
女性を好きになったの…!”

息が止まりかけた。

《…つっぁ…は、はぁ!?》

私は思わず、振り返り、
目を丸くして、カレを見た。

《キ、キミ…!?》

“本当なんです。あなたがはじめてで、そ、それで、あ、僕も、女性を好きになるんだと
思って…それで…その…”

また、ゴニョゴニョと
話し出すカレに…私は、

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