マリアちゃんと鬼ごっこ



「なんでみんな学校にいるだ? マリアも校内をうろちょろしててここは危険だ」

「え、永人も放送を聞いて来たんじゃないの?」

「放送?」

「うん。あれからまた防災無線が流れたんだよ。今残ってるB組の生徒は学校に集まれって。そうしないと失格になるって言ってた」

その言葉にぞわりと背筋が寒くなった。制限時間を考えるとマリア側もゆっくり鬼ごっこをしてる暇はない。だから一カ所に集めた。

「俺たちは(おび)き寄せられたんだ! 防災無線を流したのは先生で間違いない」

おそらく俺を縛ったあとで流したんだと思う。

「せ、先生って……どういうこと?」

「マリアのママが日高先生だった。俺はさっきまで先生に眠らされてた。最初からマリアと先生はグルだったんだよ」

「……そ、そんな、まさか……」

三花が怯えた瞳をしていた。無理もない。あの優しい先生がマリア側の人間だったなんて、俺だってまだ信じられていない。

「とにかく学校から出よう!」

「で、でもまた電気が仕掛けられてるかも……」

「大丈夫。さっき正門から入って来たけどなんにも起こらなかったよ。立てるか?」

「うん」

俺は三花の手を取った。