マリアちゃんと鬼ごっこ



校内にある青色の点滅は含めて六個。つまり今残っているのは俺と凛太郎と瀧川。女子は牧田と保泉と三花だ。あのショッピングモールで離れてしまったけど、凛太郎と三花が生きていてくれたことにホッとする。

俺の場所からして一番近いのは体育館にいる三花だった。

「……三花!」

名前を呼びながら体育館の扉を開けた。窓が閉めきられているせいなのか空気がモヤッとしていて蒸し暑い。

「三花! 俺だ! どこにいる!?」

反響してる声に混ざってまたバイブ音が鳴った。マリアが教材室から移動を始めている。

「三花、三花!」

「永人、こっち!」

三花は体育倉庫の中にいた。その顔を見たのは24時間以上ぶりだ。なんだかとても久しぶりに会った感じがする。

「永人、無事だったんだね……って、わっ」

気づくと俺は三花のことを抱きしめていた。

「よかった、また会えて……」

会えなくなる想像はしたくなかった。必ず生き抜いてくれてると信じていたけど、側にいないと俺が不安だった。

いつからこんなに三花の存在が大きくなっていたんだろう。

「うん。私も会えて嬉しいよ」 

想いを返すように三花も力強く背中に手を回してくれた。再会できた余韻に浸っていたいけど、マリア接近通知がずっと手の中で震え続けていた。