「だ、大丈夫か……!?」
そう声をかけると、火野の隣には上田の姿があった。同じように体を切られていて、そこから白い綿が飛び出ている。
人形にされてる?
と、いうことは……。
「う……う、……」
「今応急措置できるものを持ってくるから喋るな」
「う………うしろ」
後ろ?
背中がぞわりとして振り向くと、マリアがクレーンゲームのガラス越しからこっちを見ていた。
「あは♪ また会っちゃったね」
マリアはノコギリと一緒にサンプルとして置かれていたであろうクマのぬいぐるみを持っていた。
マリアがいる? そんなはずはない。だってスマホに接近通知は届いていない。
手の中にあるスマホに視線をずらすと、俺のスマホも充電が切れていた。これは最も恐れていたことだ。
おそらく他のクラスメイトもマリアがここにいることに気づけていない。
早く、早く知らせなければ……。



