「なあ、これなんかの役に立たないかな?」
凛太郎が指さす方向にはキャンプ用品が並んであった。
テントから始まり、ランタンや炭といったアウトドア商品がある中で、凛太郎が手にしていたのは小型のナイフだった。
丈夫そうな銀色のナイフは調理だけじゃなく、薪割りもできるものらしい。
「盗むつもりはないけど、もしもの時のために持ってたほうが安全だろ? あと三日なにがなんでも生き抜こうぜ!」
凛太郎の強い意志が伝わってきた。
「そうだな。武器はひとり最低ひとつずつ持っておこう」
俺はそう言って鋭く尖ったバタフライナイフを手にした。最初は好きなものを好き放題盗んでしまうことに抵抗があったけど今はそんなこと言ってる場合じゃない。
俺はこの鬼ごっこに国が関わっていることを知ってしまった。
だから俺は凛太郎の言うとおりなにがなんでも生き抜くし、使えるものはなんでも使う。
そうしないとマリアに勝つことは不可能だ。
「これも使えそうじゃない?」
三花は二本のアイスピックを持っていた。本来氷を割るための道具だけど小振りで扱いやすいから、マリアのどこかに刺せば少なからず逃げる時間くらいは稼げるかもしれない。
「じゃあ、三花はそれ持っといて」
「なら、一本は永人に渡しとく」
俺たちはそこでウェストバッグも調達して、各々に使えそうな武器を入れた。



