資料は途中で破れていて、それ以上は読めなかった。
な、なんだ、これ……。
心臓がバクバクして止まらない。
AI? 国家兵器? 資金協力?
マリアの謎を探したかっただけなのに、その裏側に隠されたことがあまりに大きすぎて絶句している。
国家ってことは……国がマリアの存在を認めているってことなのか?
それでマリアみたいに兵器として育っている人形、いや、AIが他にもいるかもしれないってことかよ?
じゃあ、この鬼ごっこは?
まさか最初から計画的に実行された?
だから初めから町に俺たちしかいなかったのか?
ただの鬼ごっこではないと思っていたけど、まさかそれが国ぐるみだったなんて、夢にも思わなかった……。
「永人、こっちはなにもなかったよ」
スマホの明かりを頼りに、ドアから顔を覗かせたのは三花だった。俺は見ていたファイルを急いで棚に戻した。
「なにか手掛かりあった?」
「い、いや、なんにもなかった」
「そっか」
俺は三花に嘘をついた。だって国が容認してる鬼ごっこかもしれないなんて……言えるはずがない。
それこそタイムリミットである五日間を生き延びる以外に道はなくなったと言えるだろう。



