あの放送によって、俺たちはマリアから追われることになった。
あの放送は一体誰が流していたのか。
屋外にある拡声器から聞こえた声は……女性だった。
この鬼ごっこが始まることを知っていた人物であり、ここから放送を流してもいいと許可が得られる人。単純に区役所の役員だと考えたほうが納得できる。
でもそうなると、恐ろしい事実に繋がってしまう。
それはこの鬼ごっこを町ぐるみで容認してるということだ。
そもそも避難指示が出て、みんなすぐに行動できるものなのか?
その前に、どうして俺たちだけが残された?
考えても考えても、答えが見つからない。
「永人……大丈夫?」
頭を抱えている俺のことを三花が心配してくれた。
「ああ、平気だ」
平静を装ったけど、恐怖はどんどん大きくなっていく。
この鬼ごっこには、なにか大きなことが隠されているのではないかと思わずにはいられない。
小さなことでもいいから情報はないか部屋を探したけど、手掛かりになりそうなものは見つからなかった。



