マリアちゃんと鬼ごっこ



そのあと俺たちは安い靴を三足買って、代金はレジの上に置いてきた。店を出て同じ運動靴で足並みを揃えながら歩いていると、なぜか三花が笑っていた。

「なんだよ」

「いや、永人ってけっこう真面目なんだなって思って」

「お前だって靴の金払って出てきたじゃん」

「それは永人がそうしたからしただけだよ」

ちなみに凛太郎の靴代は俺が立て替えた。みんな慌てて教室から飛び出していたので、カバンはおろかポケットに財布を入れていた人は少ないだろう。

「なあ、これからどこに行く?」 

凛太郎が過敏に背後を気にしていた。スマホに表示されている位置情報ではマリアはまだ学校の周辺にいるようだけど気が抜けない。

そもそもこのアプリだって、どこまで信用していいかわからない。

「とりあえず区役所に向かおう。あそこなら外部と連絡できる回線が生きてるかもしれない」

俺の提案に、凛太郎と三花が頷いた。