「殺しちゃってよかったの~?」
マリアが無邪気に聞いてきた。
「どうせAIにされて生き返るよ」
母の死体は白い研究服を着た人が持っていった。
また今日もどこかで手術されてる人がいる。記憶さえもいじられて、自分が死んだことも人形にされたこともわからない。
「ねえ、ママ」
「なに?」
「あの村瀬って男の子のこと好きだったでしょ?」
永人はまっすぐで、最後まで私のことを信じてくれた。彼に対して抱いていた恋心もあった。
でも私もAIである以上、その感情が作り物じゃなかったとは言いきれない。
「また会えるといいね、あの子に」
マリアが踊るようにスキップをしていた。
またすぐに過酷な選別が始まる。
噂では優秀なAIだけを集めたテストが実地されると聞いた。
おそらく私もまた参加されられるんだろう。
ーー『三花』
永人の声が聞こえた気がした。
鬼ごっこはまだ、終わらない。
私とマリアは次のテストに向けて歩き出した。



