「人形はマリアだけじゃない。永人を含むB組の生徒全員もAI研究者に作られた人形だったんだよ」
まるでハンマーで殴られたみたいに頭がぐらっとした。
「う、嘘だ。だって……」
こんなにも心臓がうるさく鳴っている。俺やみんなが人形だなんてそんなことは……。
「信じられないよね。でも人間みたいに動けるのがAIの特徴なの。それで作られた中から優秀なAIを選別するためのテストとしてこの鬼ごっこが行われた」
「テ、テスト?」
「そして永人は生き残った。行動力、決断力、すべてにおいて永人は他の誰よりも優秀だったよ」
三花は淡々と説明していた。こんなにも冷静で静かに喋る三花は俺の知ってる三花じゃない。
「……ずっと俺のことを騙してたのかよ」
「半分はね。でももう半分は私も本気で逃げてたよ。私も知力を試すために参加されてたし」
「でもお前がママってことはマリアの仲間だったんだろ」
「そうなるね」
「……なんで、なんでだよ! 今まで何度も俺のことを助けてくれただろ?」
「そうだね。でも同時に観察もしてた。町以外に逃げようと提案した時は凛太郎を失格にさせる予定だった。あいつ危機感0だったし、使えないと思ったから。まあ、後半は頑張ってたけどね」
俺は夢でも見てるんだろうか。
三花はしっかり者で俺と凛太郎の間に入っていつもフォローしてくれる存在だった。
なのに凛太郎のことを失格にさせようとしてたなんて……。グッと悔しさで唇を噛んだ。
「なにその顔? 残念だけど全部本当のことだよ」



