翌日。ウィルをお迎えするために、夕食のメニューや飾るお花を打ち合わせて、私もドレスを選びます。メイドの皆さんに手伝ってもらい、着飾って待つこと数時間。
「ウィルったらまだなの?!」
お義母様が何杯目かの紅茶を飲みながらお怒りです。昨日連絡が来てから続報はありません。公爵家の隊を出そうとしていましたが、やはり王宮からの兵が迎えに行くことになり、今はウィルの帰還か王宮からの知らせを待つしかありません。兵が動くとなれば、まずは公爵邸でなく王宮に帰ることになるでしょうから、帰ってくるのはもっと遅くなるのかも。色々な理由を探して、自分を説得しながらじっと待っていました。
しかし、深夜になってもウィルは帰ってきませんでした。
***
ウィルが帰宅したのは、翌日の昼間。転移で帰宅したかと思うと、すぐに王宮で執務をするそうです。慌ただしく準備しています。私がウィルの部屋に行くと、ちょうど着替え終わったウィルがいました。
「ただいま、ローズ。」
「おかえりなさいませ。」
前回の帰還の時は厚く抱擁してくれたのに、今回はありません。心なしか目も合わない気がします。
「3日間ときいていましたのに、長かったので心配しておりました。お仕事お疲れ様でございました。」
「あぁ。連絡があまり出来なくて申し訳ない。では、行ってくる。」
そうして彼はすぐに転移してしまいました。光の粒が消え、誰もいなくなった彼の私室で、私は茫然と暫く立っていました。
「ウィルったらまだなの?!」
お義母様が何杯目かの紅茶を飲みながらお怒りです。昨日連絡が来てから続報はありません。公爵家の隊を出そうとしていましたが、やはり王宮からの兵が迎えに行くことになり、今はウィルの帰還か王宮からの知らせを待つしかありません。兵が動くとなれば、まずは公爵邸でなく王宮に帰ることになるでしょうから、帰ってくるのはもっと遅くなるのかも。色々な理由を探して、自分を説得しながらじっと待っていました。
しかし、深夜になってもウィルは帰ってきませんでした。
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ウィルが帰宅したのは、翌日の昼間。転移で帰宅したかと思うと、すぐに王宮で執務をするそうです。慌ただしく準備しています。私がウィルの部屋に行くと、ちょうど着替え終わったウィルがいました。
「ただいま、ローズ。」
「おかえりなさいませ。」
前回の帰還の時は厚く抱擁してくれたのに、今回はありません。心なしか目も合わない気がします。
「3日間ときいていましたのに、長かったので心配しておりました。お仕事お疲れ様でございました。」
「あぁ。連絡があまり出来なくて申し訳ない。では、行ってくる。」
そうして彼はすぐに転移してしまいました。光の粒が消え、誰もいなくなった彼の私室で、私は茫然と暫く立っていました。



