「あ~だよな。龍河の姫だよな?」
「っ……」
男の人がそう言い、恋の手を抑える。
「ちょっ、やめっ……」
「龍河も龍河だよ。女3人だけで外出して。」
「───おい、今なんつった?」
殴ろうかな、と過去私が引いた線を踏み外そうとしたとき。
拓三さんと颯が来た。
「……っあ、……何でも、ないです……」
「そう簡単に帰らせねぇよ?」
地を這うような声。
「ひっ……、ごめんなさい……!」
と怯えてその男の人は帰っていった。
「はぁ……、やっぱ女子だけで行かせるんじゃなかった。」
と言って私が持ってる荷物を取る。
「私持つよ……!」
颯に持たせるの申し訳ない。
「重いし、俺持つよ。」
「……ありがと。」
颯に甘えさせてもらう。
「それにしても女子、むっちゃ仲良くなってんじゃん。」
「桃は心開いたらおしゃべりだよぉ。」
颯と恋、仲良いな~……
ちくちく、と私の胸を何かが突き刺す。
「早く帰ろう!未夜も夢くんに会いたくなってきた!」
「未夜は相変わらずだなぁ……。分かった、早く帰ろぉ。」
としゃべりながら帰った。

