倫子は、少し顔を赤らめた。そして、朝日を見つめながらこう言った。

「私は私で、これからは、『りんご』って呼ばれても全然平気!
だって、私だってこの街の様に、この街の朝日の様に輝けるんだって分かったんだもの!」



…いつしか、朝日を見つめていた倫子と要の視線が、自然と向き合っていた。
出会った時から気付いていた事ではあったが、要はかなりのイケメンであった。
それを再認識し、倫子の顔は、ひどく真っ赤になった。なんかいいムードである。

―こ、このシチュエーションって、まさか…―

要もまた、このツインテールの少女を前に、胸がドキドキするのを感じていた。
どちらが先か、お互いの肩に手をのばしかけた…その時、

「タッタラタッタタッタラタ~ン!」

と、倫子の携帯電話にメールが届いた。

「おめでとうございます!シャイン22(※シャインタウンにあるデパートの名前)の十二月二十四日の屋上イベント、『ドキドキ!小羊クリスマスイベント』のチケットが当たりました!お渡し場所としましては…」