柚葉に告白したんだな、俺。


柚葉をマンションまで送り届けて、帰る車中、さっきまでの出来事を思い返していた。


あいつはまだ、柊への想いを断ち切れないでいる。


それは、痛いほどわかってる。


そんな時に告白するって…


きっと、ズルいんだろう。


それでも俺は、正直に柚葉に想いをぶつけた。


そこには、俺なりの責任と覚悟があった。


2人で敬語なしで話せるようになって、あいつ、今日のこと、全部嬉しかったって…喜んでくれてた…


笑顔の柚葉が、本当に可愛いと思えた。


柊のことで苦しむ柚葉を見てるのは、本当につらかったから。


こいつを守りたい、ずっと一緒にいてやりたいと本気でそう思った。


柚葉の心の中には兄の柊がいて、そして、その柊を、俺は家族として大事に思ってる。


そんな複雑な思いも、今の俺にはどうしていいのかわからなかった。


でも、柚葉への想い…


それだけは、これから先も決して変わることはないと…断言出来る。