彼女の誕生日ということで、明るい雰囲気にしてもらったが、エステリーゼは気に入っただろうか。そのとき、俺の心を読んだようなタイミングで彼女が言った。
「今年も綺麗ですね。ありがとうございます、ジュード」
「……あ、ああ」
愛しそうに花弁を優しく撫でるエステリーゼは、本当に嬉しそうだった。花が好きなのは知っていたが、自分が贈った花の香りを楽しむ彼女をもはや直視できなかった。
なぜか心が落ち着かない。何もやましいことはしていないのに、そわそわとしてしまう。
まだ恋人にもなれていないのに、こんなことでドキドキしていたら心臓がいくつあっても足りない。どうしたものかと俺は本気で悩んでいた。
◆◇◆
就寝前にキールと翌日の段取りを確認した後、彼を下がらせる。
一人きりになった自室で、俺は一人がけのソファの背もたれに身を沈めた。
薄いグレーの天井を見つめて思案に暮れる。
(エステリーゼを褒める練習か……。だが、どうやって……?)
他の令嬢や異性に練習相手を頼む場合、不運が重なれば、いらぬ誤解を生む可能性が高い。ということで却下だ。キールに頼めば快く引き受けてくれるだろうが、俺が耐えられない。
練習するなら一人きりでやるしかない。
とはいうものの、目の前に相手がいないのでは練習に身が入らない気がする。
(本番のように練習する方法……か)
「今年も綺麗ですね。ありがとうございます、ジュード」
「……あ、ああ」
愛しそうに花弁を優しく撫でるエステリーゼは、本当に嬉しそうだった。花が好きなのは知っていたが、自分が贈った花の香りを楽しむ彼女をもはや直視できなかった。
なぜか心が落ち着かない。何もやましいことはしていないのに、そわそわとしてしまう。
まだ恋人にもなれていないのに、こんなことでドキドキしていたら心臓がいくつあっても足りない。どうしたものかと俺は本気で悩んでいた。
◆◇◆
就寝前にキールと翌日の段取りを確認した後、彼を下がらせる。
一人きりになった自室で、俺は一人がけのソファの背もたれに身を沈めた。
薄いグレーの天井を見つめて思案に暮れる。
(エステリーゼを褒める練習か……。だが、どうやって……?)
他の令嬢や異性に練習相手を頼む場合、不運が重なれば、いらぬ誤解を生む可能性が高い。ということで却下だ。キールに頼めば快く引き受けてくれるだろうが、俺が耐えられない。
練習するなら一人きりでやるしかない。
とはいうものの、目の前に相手がいないのでは練習に身が入らない気がする。
(本番のように練習する方法……か)



