美味しいものを食べて皆の頬がゆるむ中、俺はランファート子爵令嬢と談笑しているエステリーゼに近づいた。
「……エステリーゼ。今、いいだろうか?」
俺が声をかけると、二人が一斉に振り向く。
目が合ったランファート子爵令嬢は俺の姿を認めると、すぐに話を切り上げてくれた。
「じゃあね、エステル。さっきの話はまた今度するから」
「あ、うん。またね」
気を利かせたくれたこの恩はいつか返そうと思いながら、ぱたぱたと去っていく姿を見送る。
その場に残ったのは、当然ながら俺とエステリーゼだけだ。
「話に割り込んですまなかった」
「……いえ、大丈夫です。それで、どうかしましたか?」
不思議そうに首を傾げる姿は何のために呼び止められたのか、本当にわかっていないようだった。友人として招待したのは他ならぬエステリーゼのはずだが、面と向かってその話を持ち出すのも子供じみた行動だと思って実行に移せなかった。
俺は視線をさまよわせながら、後ろ手に隠していた花束を彼女に渡した。
「た、誕生日おめでとう……」
緊張により、ぶっきらぼうな態度になってしまったが、エステリーゼは慣れたように応じた。
「まぁ、今年はダリアが入っているのですね。ふふ、毎年ありがとうございます」
「い、いや。大したことはしていない」
本音を言えば、宝飾類を贈りたいが、キールいわく時期尚早らしい。
「……エステリーゼ。今、いいだろうか?」
俺が声をかけると、二人が一斉に振り向く。
目が合ったランファート子爵令嬢は俺の姿を認めると、すぐに話を切り上げてくれた。
「じゃあね、エステル。さっきの話はまた今度するから」
「あ、うん。またね」
気を利かせたくれたこの恩はいつか返そうと思いながら、ぱたぱたと去っていく姿を見送る。
その場に残ったのは、当然ながら俺とエステリーゼだけだ。
「話に割り込んですまなかった」
「……いえ、大丈夫です。それで、どうかしましたか?」
不思議そうに首を傾げる姿は何のために呼び止められたのか、本当にわかっていないようだった。友人として招待したのは他ならぬエステリーゼのはずだが、面と向かってその話を持ち出すのも子供じみた行動だと思って実行に移せなかった。
俺は視線をさまよわせながら、後ろ手に隠していた花束を彼女に渡した。
「た、誕生日おめでとう……」
緊張により、ぶっきらぼうな態度になってしまったが、エステリーゼは慣れたように応じた。
「まぁ、今年はダリアが入っているのですね。ふふ、毎年ありがとうございます」
「い、いや。大したことはしていない」
本音を言えば、宝飾類を贈りたいが、キールいわく時期尚早らしい。



