それから最初は渋っていたエステリーゼも、たまにお茶会の帰りに手土産を持たせてくれるようになった。中身は彼女お手製の焼き菓子だ。目の前で食べるのは丁重に断られてしまったので、ドキドキしながら自室で食べた。
クッキーは素朴な味だったが、刻んだアーモンドが入っているのか、サクサクと香ばしく食べやすかった。何より彼女が自分のためだけにお菓子を作ってくれたことが嬉しかった。
最初は逃げられ続けていたことを踏まえると、我ながら大進歩だと思う。
後日、お菓子のお礼に何がいいかと聞くと、彼女は「別に何もいりません。友人に対価を求めるつもりはありませんから」と毅然と言われては頷くよりほかなかった。とはいえ、何も贈らないというのも気が引けて、俺は王都の宝飾店を訪れていた。
店の看板商品は、どれも値の張る一点ものだ。今日は店の端にある小さなアクセサリーコーナーを目指し、そこに並ぶ装飾品を一通り眺めた。
「ジュード様……それをエステリーゼ様に贈るつもりですか?」
「だめか? きっと似合うと思うのだが」
俺は黄水晶のネックレスを見ていた。
大小さまざまあるが、彼女の性格上、小ぶりなものが妥当だろう。
しかし、俺とエステリーゼの関係をよく知るキールは小さく首を横に振った。
クッキーは素朴な味だったが、刻んだアーモンドが入っているのか、サクサクと香ばしく食べやすかった。何より彼女が自分のためだけにお菓子を作ってくれたことが嬉しかった。
最初は逃げられ続けていたことを踏まえると、我ながら大進歩だと思う。
後日、お菓子のお礼に何がいいかと聞くと、彼女は「別に何もいりません。友人に対価を求めるつもりはありませんから」と毅然と言われては頷くよりほかなかった。とはいえ、何も贈らないというのも気が引けて、俺は王都の宝飾店を訪れていた。
店の看板商品は、どれも値の張る一点ものだ。今日は店の端にある小さなアクセサリーコーナーを目指し、そこに並ぶ装飾品を一通り眺めた。
「ジュード様……それをエステリーゼ様に贈るつもりですか?」
「だめか? きっと似合うと思うのだが」
俺は黄水晶のネックレスを見ていた。
大小さまざまあるが、彼女の性格上、小ぶりなものが妥当だろう。
しかし、俺とエステリーゼの関係をよく知るキールは小さく首を横に振った。



